私、賃貸経営で最初の半年間、完全に赤字でした。
52歳、年収700万円、定年まであと10年。老後資金のことを考えると夜中に目が覚めることもあるほど不安でした。「退職金を投資信託に突っ込むのは怖い」「でも銀行預金じゃ増えない」——そんな悩みの果てにたどり着いたのが不動産投資、具体的には中古ワンルームマンションでの賃貸経営でした。正直に言うと、最初は全然うまくいきませんでした。この記事では、私が実際に経験した失敗と、そこから学んだリアルな教訓をお伝えします。同じような不安を抱えている50代の方の参考になれば幸いです。
セミナーに参加しまくった結果、情報過多で判断できなくなった話
賃貸経営に興味を持ち始めたのは2024年の夏頃でした。まず私がやったのは、とにかく情報収集。不動産投資セミナーに3ヶ月で8回も参加しました。今思えば、これが最初の失敗でした。
各社が言うことがバラバラなんです。「新築区分マンションが安心」と言う会社もあれば、「中古の方が利回りが良い」と言う会社もある。「東京23区じゃないとダメ」という意見もあれば、「地方の方が価格が安くて始めやすい」という意見も。情報を集めれば集めるほど、何が正解かわからなくなりました。
結局、3ヶ月間セミナーに通い続けた結果、一歩も前に進めないまま年末を迎えてしまいました。妻からは「あなた、セミナーマニアになってない?」と冷たい目で見られる始末。確かに、参加費無料のセミナーでもらえるクオカードが5枚も財布に入っていました。
この経験から学んだのは、「情報収集は2ヶ月で区切る」ということ。それ以上続けても、新しい情報より混乱が増えるだけです。私は最終的に、楽待や健美家といった不動産投資ポータルサイトで物件を見ながら、相場観を養うことに集中しました。
初めての物件購入。予想外の出費に青ざめた初年度
2025年の2月、ついに最初の物件を購入しました。埼玉県某市の築25年、駅徒歩8分のワンルームマンション。価格は680万円、表面利回り8.2%という数字に惹かれました。
ところが、ここからが想定外の連続でした。
- 購入時の諸費用(登記費用、不動産取得税など):約50万円
- 入居者募集のためのリフォーム費用:38万円
- 管理会社への委託費用:家賃の5%
- 空室期間の固定費(管理費・修繕積立金):月1.5万円
購入前のシミュレーションでは「毎月手残り2万円」の計算だったのに、最初の半年間は完全に赤字でした。入居者が決まるまでに3ヶ月かかり、その間も管理費と修繕積立金は容赦なく引き落とされます。リフォーム費用も当初見積もりより10万円オーバー。「利回り8.2%」という数字がいかに表面的なものか、身をもって思い知りました。
正直に言うと、この時期は「やっぱり投資信託にしておけばよかった」と何度も思いました。でも後には引けない。50代の意地とプライドだけで乗り切った感じです。
1年半経った今、ようやく見えてきた賃貸経営のリアル
2026年6月現在、賃貸経営を始めて約1年半が経ちました。正直な収支をお伝えします。
【月々の収支】
- 家賃収入:4.7万円
- 管理費・修繕積立金:-1.2万円
- 管理会社委託費:-0.24万円
- ローン返済:なし(現金購入)
- 手残り:約3.2万円
年間で約38万円の手残りです。初期投資(物件代680万円+諸費用約90万円=770万円)で考えると、実質利回りは約4.9%。表面利回り8.2%とはずいぶん違いますよね。
ただ、これでも銀行預金よりはるかにマシです。そして何より、毎月確実に入ってくる家賃収入は、精神的な安定をもたらしてくれます。株価のように毎日上下するわけでもなく、投資信託のように「今日は○万円減った」と一喜一憂することもない。この「淡々と入ってくる感じ」は、50代の私にはちょうど良いストレスレベルでした。
一方で、デメリットも正直にお伝えします。流動性の低さです。株なら明日にでも売れますが、不動産は売却に数ヶ月かかります。急にお金が必要になった時、すぐには現金化できません。また、入居者が退去するたびに「次の人は決まるだろうか」という不安が襲ってきます。精神的に不安定な方には、正直おすすめしにくいです。
定年後を見据えて、2件目の購入を検討中
最初の物件がようやく軌道に乗ったので、現在2件目の購入を検討しています。今度は千葉県の築30年物件。前回の経験を活かして、以下の点を重視しています。
- 駅徒歩7分以内(前回8分で苦労したので)
- 築年数より管理状態を重視(修繕積立金の積立状況を必ず確認)
- リフォーム費用は事前に複数業者から見積もり
- 最低3ヶ月の空室期間を想定した資金計画
不動産投資クラウドファンディングのCOZUCHIやCREALなども検討しましたが、私の場合は「自分の物件を持っている」という実感が欲しかったので、実物不動産を選びました。ただ、少額から始めたい方や、管理の手間をかけたくない方には、クラウドファンディングも選択肢としてアリだと思います。
定年後の年金だけでは不安な時代。退職金をどう運用するか、多くの同世代が悩んでいると思います。賃貸経営は「ほったらかしで儲かる」ものでは決してありませんが、きちんと勉強して、リスクを理解した上で取り組めば、老後の収入の柱になり得ると実感しています。
まとめ:賃貸経営は「向かない人」もいます
正直に言います。賃貸経営は、すぐに結果を求める人、数字の管理が苦手な人、精神的に不安定になりやすい人には向きません。空室リスク、修繕リスク、金利上昇リスクなど、考えるべきことは山ほどあります。また、不動産価格が下落すれば資産価値が目減りするリスクもあります。
でも、もしあなたが「老後資金のために何か始めたい」「でも株やFXは怖い」と感じているなら、まずは小さな勉強から始めてみてください。私のように失敗しながらでも、少しずつ前に進めます。大切なのは、完璧を目指さず、小さく始めること。52歳の私でもできたのですから、あなたにもきっとできます。
この記事は、運営者(Ikuo)が自分自身で調べ、まとめた内容です。専門家による監修を受けたものではありません。より詳しい・個別の判断が必要な内容は、専門家や各サービスの窓口に直接ご相談ください。
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