私、52歳にして「不動産投資で老後安泰!」という甘い言葉に釣られて、見事に最初の物件選びで失敗しました。正直に言うと、退職金の運用先として賃貸経営を考え始めたのは2年前。年金だけでは到底足りないという現実を突きつけられ、焦りから勢いで始めてしまったのです。定年まで残り10年、年収700万円の会社員として、老後資金2000万円問題にどう立ち向かうか。今日は、そんな私が賃貸経営を1年間やってみて分かった「リアルな現実」をお伝えします。
正直に告白すると、最初に選んだのは「駅から徒歩3分」という言葉だけで即決した物件でした。実際に歩いてみたら、その3分は不動産屋の営業マンが早歩きで測った数字で、私の足では堂々の8分。妻には「あなた、その営業トークにどれだけ引っかかれば気が済むの」と半ば呆れられました。
なぜ52歳で賃貸経営を始めようと思ったのか
きっかけは、会社の先輩が定年後に「年金だけじゃ全然足りない」とボヤいていた一言でした。私も年金定期便を見て愕然としたんです。65歳からの年金見込み額は月額約16万円。妻と二人で暮らすには、正直心もとない金額でした。
最初は投資信託やiDeCoも検討しました。実際、つみたてNISAは3年前から続けています。ただ、株式投資はどうしても値動きが気になって、夜中にスマホで株価をチェックしてしまう自分がいました。50代になると、元本割れのリスクに対する心理的な耐性が、若い頃より確実に下がっているんですよね。
そんなとき、「毎月安定した家賃収入」という賃貸経営の魅力に惹かれました。もちろん、不動産投資にもリスクはあります。空室リスク、家賃下落リスク、修繕費用など。でも、「実物資産」という安心感と、毎月決まった収入が入るという仕組みに、私は魅力を感じたのです。
ただし、これは完全に私の性格に合っていただけの話。株価の上下に一喜一憂できる方なら、インデックス投資の方が手間もかからず良いかもしれません。向き不向きは本当に人それぞれです。
最初の物件選びで完全にやらかした話
恥ずかしながら、最初に購入を検討した物件は、見事な「ハズレ」でした。駅から徒歩15分、築35年の木造アパート。価格は800万円と手頃で、表面利回り12%という数字に目がくらんだのです。
しかし、不動産会社の営業マンに言われるがまま内見に行ってみると、現実は厳しかった。外壁のひび割れ、錆びた階段、そして何より8室中3室が空室という状況。「これって利回り12%じゃなくて、実質8%くらいでは?」と気づいたときには、すでに契約書を前にしていました。
結局、この物件は購入を見送りました。今思えば、あのとき踏みとどまれて本当に良かった。まるで、スーパーの見切り品コーナーで「安いから」という理由だけで買った刺身が、家に帰ったら賞味期限が今日だった、みたいな話です。安さには必ず理由があるんですよね。
この失敗から学んだのは、「表面利回り」だけで判断してはいけないということ。実際の収益を計算するには、管理費、修繕積立金、固定資産税、空室率などを考慮した「実質利回り」で考える必要があります。さらに、融資を受ける場合は返済額も差し引かなければなりません。
実際に購入した物件と1年間のリアルな収支
失敗を経て、最終的に購入したのは、都内近郊の駅徒歩7分、築15年の区分マンション1室でした。価格は1,580万円、家賃は月額7.2万円。表面利回りは約5.5%と、最初に見た物件より見劣りしますが、入居率の安定性を重視しました。
1年間運用してみた収支は以下の通りです。
- 年間家賃収入:864,000円(7.2万円×12ヶ月)
- 管理費・修繕積立金:-180,000円(月15,000円)
- 管理委託費:-51,840円(家賃の6%)
- 固定資産税:-42,000円
- ローン返済:-480,000円(月40,000円、金利1.8%)
- 年間キャッシュフロー:+110,160円
正直、月にすると約9,000円。「たったそれだけ?」と思われるかもしれません。私も最初は物足りなく感じました。でも、ローンを返済しながら手元にお金が残り、同時に資産(物件)を築いていると考えれば、悪くない数字だと今は思っています。
ただし、これは空室が一切なかった理想的なケースです。実際、購入直後に入居者が退去し、2ヶ月間の空室期間がありました。その間の家賃収入ゼロ、さらに原状回復費用で8万円の出費。計算上のキャッシュフローは大きく減りました。これが賃貸経営の怖いところです。
52歳から始める賃貸経営、向いている人・向いていない人
1年間やってみて、賃貸経営は万人向けではないと実感しています。正直に言うと、以下のような方には向いていないかもしれません。
- すぐに大きなリターンを求める人:賃貸経営は長期戦です。短期で大儲けしたいなら、他の投資を検討すべきでしょう。
- 借金に強いストレスを感じる人:多くの場合、ローンを組んで始めます。私も毎月の返済に、最初は胃がキリキリしました。
- 物件管理に一切関わりたくない人:管理会社に委託しても、最終的な判断はオーナーがします。完全に放置はできません。
一方で、毎月のキャッシュフローを重視する人、長期的な資産形成を考えている人、ある程度の自己資金がある人には、選択肢の一つになり得ると思います。
私の場合、退職金の一部を老後の安定収入源として運用したいという目的がありました。株式のような値動きに一喜一憂せず、毎月定額が入ってくる安心感は、50代の精神衛生上、非常にありがたいものです。
また、不動産投資は元本割れリスクがあることを忘れてはいけません。物件価格が下落すれば、売却時に損失が出る可能性があります。家賃収入でプラスでも、トータルでマイナスになるケースもあります。投資である以上、リスクをゼロにすることはできないのです。
まとめ:老後資金の不安は行動でしか解消できない
52歳から始めた賃貸経営、正直まだ「成功した」とは言えません。でも、何もせずに不安を抱え続けるよりは、一歩踏み出して良かったと思っています。賃貸経営は向かない人もいます。でも、老後資金が不安なら、まずは情報収集から始めてみてください。無料セミナーや資料請求で知識を得るだけなら、リスクはゼロです。定年後に「あのとき行動しておけば」と後悔しないために、今できることから始めてみませんか。
この記事は、運営者(Ikuo)が自分自身で調べ、まとめた内容です。専門家による監修を受けたものではありません。より詳しい・個別の判断が必要な内容は、専門家や各サービスの窓口に直接ご相談ください。
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