63歳で転職エージェントに登録した結果、3ヶ月で学んだこと

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正直に言うと、最初は転職エージェントなんて若い人のためのサービスだと思っていました。63歳、定年退職済み、年金も受給している私が登録しても「お断り」されるのがオチだろうと。でも、退職金2000万円をただ取り崩していく生活に漠然とした不安を感じ、「週3日でもいいから働きたい」という気持ちが日に日に強くなっていました。結果的に、3社のエージェントに登録して、2社からは事実上の門前払い、1社で何とかパート的な仕事に繋がったというのが私の体験です。

「60代歓迎」の言葉を信じて登録、現実は甘くなかった

最初に登録したのは、テレビCMでよく見かける大手のリクルートエージェントでした。「幅広い年代をサポート」と書いてあったので、これなら大丈夫だろうと。ところが登録後、面談の日程調整の連絡が一向に来ません。2週間待ってこちらから問い合わせると、「現在ご紹介できる求人が少ない状況です」との返答。要するに、紹介できる案件がないということですね。

次に試したのはdodaでした。こちらは電話面談まで進みましたが、キャリアアドバイザーの方も困った様子で、「正社員での転職は厳しいかもしれません。派遣という形も視野に入れていただけますか」と。40年近く正社員として働いてきた身としては、正直プライドがズタズタになりました。

妻に愚痴をこぼしたら、「あなた、若い人と同じ土俵で戦おうとしてない?」と言われてハッとしました。確かに、私は「転職」という言葉に引っ張られて、現役世代と同じような就職活動をしようとしていたのです。63歳には63歳なりの戦い方があるはずだと、ここでようやく気づきました。

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シニア特化のエージェントで見えた「別の景色」

戦略を変えて、シニア層に特化した転職支援サービスを探すことにしました。見つけたのがシニアジョブというエージェントです。50代・60代専門を謳っているだけあって、対応が全然違いました。

最初の面談で言われたのは、「週5日フルタイムにこだわらなくていいですよ」という言葉。これまでの経験を活かせる仕事として、私の場合は経理の実務経験があったので、中小企業の経理サポートや記帳代行といった仕事を提案されました。給与は現役時代と比べれば当然下がりますが、週3日程度の勤務で月に10万円前後の収入になるとのこと。

正直に言うと、最初は「たった10万円か」と思いました。でも、年金と合わせれば生活に余裕が出ますし、何より退職金を取り崩すペースを大幅に遅らせられる。電卓を叩いてみて、「これはアリだな」と納得しました。退職金を年利3%で運用できたとしても、元本割れのリスクはゼロではありません。でも、働いて得る収入には元本割れなんてありませんからね。まあ、体力の元本割れはありますが。

紹介された企業との面談も、シニアジョブの担当者が事前に「60代を積極的に採用している会社です」と教えてくれていたので、気負わずに臨めました。結果、地元の税理士事務所で週3日の経理補助として働くことが決まりました。

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転職エージェント利用で感じたメリットとデメリット

3ヶ月間、複数のエージェントを使ってみて感じたメリットをまとめます。

  • 自分で求人を探す手間が省ける(ハローワークに通い詰める必要がない)
  • 履歴書・職務経歴書の添削をしてもらえる
  • 企業との条件交渉を代行してくれる
  • シニア特化型なら、年齢を理由に門前払いされにくい

一方、デメリットや注意点も正直にお伝えします。

  • 大手総合型エージェントは、60代には案件が少ない
  • 登録しても放置される可能性がある
  • 希望と違う案件を無理に勧められることもある(断る勇気が必要)
  • 地方在住だと、そもそも紹介できる求人が限られる

特に最後の点は重要です。私は幸い関東近郊に住んでいますが、地方の友人に聞くと「登録したけど、紹介は一件もなかった」という声もありました。転職エージェントは万能ではない。これは声を大にして言いたいです。

退職金と年金を守りながら働くという選択

今回の経験で学んだのは、60代の転職は「稼ぐ」より「守る」視点が大切だということです。現役時代のような高収入を求めると、まず挫折します。でも、「退職金を減らさない」「医療費の備えを厚くする」という守りの発想で働くと、月10万円の収入でも大きな意味を持ちます。

私の場合、退職金2000万円のうち、500万円は生活防衛資金として普通預金に、残り1500万円は投資信託で運用しています(もちろん元本割れリスクはありますが、長期分散投資で対応)。ここに月10万円の労働収入が加わることで、投資のリターンに一喜一憂しなくて済む精神的余裕が生まれました。これは予想外のメリットでしたね。

仕事を通じて社会とのつながりも維持できます。週3日でも、朝起きて身支度を整えて出かける生活は、メリハリがあって悪くないものです。妻からも「家でゴロゴロされるより、外に出てくれた方がお互い気楽」と言われています。正直なところ、少し傷つきましたが、間違ってはいないでしょう。

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まとめ:転職エージェントは「道具」、使い方次第で結果は変わる

転職エージェントは、60代にとって魔法の杖ではありません。正社員でバリバリ働きたい人、年収を下げたくない人には正直向いていないと思います。でも、「週に数日でも働いて、年金や貯蓄を守りたい」という方には、シニア特化型のエージェントは試す価値があります。まずは登録だけでもしてみて、どんな求人があるか眺めてみてください。意外な選択肢が見つかるかもしれませんよ。

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