住宅ローン借り換えの体験談|年18万円節約できた43歳管理職の失敗と全記録

正直に言うと、私は住宅ローンの借り換えで最初に大失敗しました。「金利が下がるなら、とりあえず借り換えればいいんでしょ?」という、コンビニで「とりあえず生」を頼むのと同じテンションで動き出した結果、諸費用の見積もりを見て、会議室で部下に見せたことのない顔色になりました。43歳、管理職、年収900万円。来年には長男の大学進学が控えています。資産形成も税金対策も相続も、全部まとめて何とかしたい。そんな焦りで、判断力が見事に溶けていました。

いま、借り換えの見積もりを握りしめて固まっている方へ。固まって当然です。住宅ローンは人生で一番大きな買い物のひとつで、それを見直そうと思い立っただけで、あなたはもう家族のために動いている人です。この記事では、そんな私が遠回りの末に年間約18万円の節約にたどり着くまでを、恥ずかしい部分も含めて全部書きます。私の失敗を踏み台にしてください。踏まれ慣れています。

この記事でわかること(私の失敗つき)

  1. 金利差だけで動くと、諸費用で痛い目を見る
  2. 金融機関によって、諸費用も団信もまったく違う
  3. 審査から実行まで、1ヶ月半〜2ヶ月はかかる
  4. 変動金利には、金利上昇のリスクがある
  5. 借り換えが向かない人も、確実にいる

※数字はすべて我が家のケースの目安です。金利や条件は時期や個人の状況で変わります。

借り換えを決意した理由と、最初の大失敗

我が家の住宅ローンは、2015年に35年固定金利1.8%で組みました。当時としては悪くない条件だと思っていたのですが、ここ数年で金利環境が変わり、変動金利との差が気になり始めました。

きっかけは、同僚の何気ない一言です。「うち、借り換えで月1万5000円浮いたよ」。月1万5000円、つまり年間18万円。息子の大学の教科書代くらいは余裕で出る金額です。その夜の私は、すでに浮いたお金で何を買うかを考えていました。まだ何も浮いていないのに。

週末にネットで調べ、某メガバンクの借り換えシミュレーションを試しました。残債は約2,800万円、残りは約20年。表示された数字を見て「これはいける!」と確信し、翌週には窓口へ。ここまでの行動の速さだけは、我ながら管理職でした。

ところが、諸費用の見積もりを見て私は固まりました。登記費用、保証料、事務手数料などで約80万円。思わず「え、そんなにかかるの?」と声が出ました。担当者さんは慣れた様子で「皆さん驚かれます」と微笑んでいましたが、こっちは笑えません。しかもその場で、浮くはずの金額は年間約15万円、諸費用の回収に5年以上かかる計算だとわかりました。「節約のために高い買い物をする」という、矛盾の見本市みたいな状態です。

実を言うと、窓口に向かう道中で「浮いたお金で家族旅行に行こう」と息巻いていました。行き先は当初ハワイでした。見積もりを見た瞬間、近所の日帰り温泉に静かに格下げされました。温泉の皆さんに罪はありません。

息子の進学で出費が増えるこの時期に、80万円の持ち出しはやはり重い。ここで「やめる」のも立派な判断です。ただ、私は一度の失敗で諦めるには、同僚の一言が刺さりすぎていました。

複数の金融機関を比較して見えてきた現実

最初の失敗から1ヶ月、作戦を練り直しました。今度はネット銀行を中心に5社以上を比較することにしたのです。住信SBIネット銀行、auじぶん銀行、PayPay銀行、ソニー銀行、そして地元の信用金庫。週末のたびにシミュレーションと資料請求を繰り返し、我が家のポストは銀行のパンフレットで満員になりました。ちなみに、地方銀行は金利が0.7〜0.9%台で思ったほど差がつかず、メガバンクは対面の安心感はあるものの、金利と諸費用の面では見劣りしました(これも当時の私の条件での話です)。

比較してわかったのは、諸費用の差が想像以上に大きいということです。

  • メガバンク:保証料+事務手数料で70〜80万円
  • ネット銀行A:事務手数料のみで約60万円(借入額の2.2%)
  • ネット銀行B:事務手数料約60万円に加えて、団信が充実
  • 地元信用金庫:保証料約40万円+事務手数料5万円

もうひとつの発見は、団体信用生命保険(団信)の内容が金融機関によってまったく違うことです。auじぶん銀行には、金利の上乗せなしで付くがん50%保障団信があると知りました。同年代の友人が昨年がんを患ったこともあり、43歳の私には他人事ではありません。住信SBIネット銀行の全疾病保障も気になりました。最近は残業続きで健康診断の数値も芳しくなく、「住宅ローンが保険代わりになる」という考え方は目から鱗でした。ただし、団信の内容や条件は変わることがあり、そもそも健康状態によっては加入できない場合もあります。申し込む前に、必ず最新の条件を確認してください。

そして、変動金利のリスクについても真剣に考えました。日銀の政策次第で金利が上がる可能性は、ニュースで毎週のように話題になっています。残り約20年のローンで変動金利を選ぶのは、ある意味ギャンブルかもしれません。妻との話し合いは深夜まで及び、最後は「最悪、金利が上がっても繰り上げ返済で対応できる余力があるか」が焦点になりました。ここでの結論が、後述する「自分ルール」につながっています。

ここで、借り換えにかかる主な諸費用を整理しておきます。金額は金融機関や条件で大きく変わるので、あくまで項目の目安です。

  • 事務手数料(借入額の2%前後の定率型が多い)
  • 保証料(金融機関によっては不要)
  • 抵当権の抹消・設定にかかる登記費用(司法書士への報酬を含む)
  • 印紙代
  • 火災保険の見直しにかかる費用(加入し直す場合)

審査から実行まで:想定外の手間と時間

最終的に私が選んだのは、auじぶん銀行でした。決め手は、がん50%保障団信が金利上乗せなしで付くことと、金利の低さのバランスです。変動金利は0.4%台(2026年6月時点)で、現在の1.8%固定とは大きな差があります。

ただ、審査から実行までは想定以上に手間がかかりました。

  1. 仮審査申し込み(オンラインで30分)
  2. 仮審査結果(3営業日で通過)
  3. 本審査書類の準備(ここが地獄)
  4. 本審査結果(約2週間)
  5. 契約手続き(オンライン完結)
  6. 司法書士との日程調整・抵当権設定、融資実行・既存ローン完済

特に本審査書類の準備は、働き盛りの身にはこたえました。源泉徴収票、住民税決定通知書、現在のローン返済予定表、登記簿謄本、物件の図面、住民票、印鑑証明…。会社に依頼し、法務局に走り、有給を半日使う羽目になりました。「書類集め代行サービスがあれば3万円くらい払うのに」と本気で思いました。妻からは「あなた、仕事では部下に指示を出すくせに、家のことはてんでダメね」と笑われる始末です。部下の皆さん、日頃の指示出しの精度が低くてごめんなさい。

書類集めに疲れ果てた土曜の夜には、「これだけ頑張ったんだから」と、ちょっといいワインを開けました。翌朝、事務手数料の金額を思い出して、あのワインがじわじわ惜しくなりました。一晩で味が変わるワインは、初めてです。

また、既存ローンの銀行への「完済依頼」も、意外と精神的なハードルが高い工程でした。10年以上お世話になった銀行に「他に乗り換えます」と伝えるのは、長年通った美容院を変えるときの気まずさに似ています(伝わりますかね)。

もうひとつ想定外だったのが、手続き中の資金繰りです。旧ローンの最終返済と新ローンの初回返済が近い時期に重なり、一時的に支払いがダブつきました。余裕資金を確保しておいて本当によかったです。結局、申し込みから融資実行まで約1ヶ月半〜2ヶ月。「もっとサクッと終わると思っていた」が正直な感想です。

借り換え後の家計変化と、今後の戦略

さて、借り換えの結果です。

  • 借り換え前:月々約14万2000円(固定1.8%)
  • 借り換え後:月々約12万7000円(変動0.45%)
  • 月々の削減額:約1万5000円
  • 年間削減額:約18万円

諸費用は約58万円かかったので、単純計算では約3年2ヶ月で元が取れる見込みです。ただしこれは、金利が今のまま推移した場合の話です。変動金利が上がれば、削減額は小さくなり、回収も遅れます。浮いた月1万5000円は、新NISAのつみたて投資枠の積立額を増やすことに回しました。資産形成を加速させるという当初の目的には合っています。投資には元本割れのリスクもあるので、無理のない額にしています。

変動金利のリスク管理は、これからもずっと必要です。私は次の「自分ルール」を決めました。

  • 金利が1.5%を超えたら、固定への切り替えを検討する
  • 年間50万円を、繰り上げ返済用に確保しておく
  • 半年に一度、借り換えシミュレーションをやり直す

団信の見直しに伴って、既存の生命保険の一部を解約し、重複していた保障を整理しました。結果として保険料も年間約6万円下がりました。これは嬉しい誤算でしたが、保険の解約は人それぞれ事情が違います。団信があれば他の保険が全部いらなくなる、という話ではないので、解約は慎重に判断してください。

税金面では、住宅ローン控除に注意が必要です。控除期間が残っている場合、借り換え後も控除を受けられることがありますが、新しいローンの返済期間など条件があり、条件次第では受けられなくなるケースもあります。私も事前に確認してから実行しました。ここは実行前に、必ず金融機関や税務署、税理士に確認してください。

借り換えで気をつけたいデメリット

  • 諸費用がかかる:数十万円単位の持ち出しになり、回収できるまで時間がかかります。
  • 変動金利は上がる可能性がある:返済額が増え、節約効果が薄れるおそれがあります。
  • 手続きに手間と時間がかかる:書類集めで、平日の時間を削られます。
  • 団信に入れない場合がある:健康状態によっては、希望の団信に加入できないことがあります。
  • 審査に通らない場合がある:転職直後などは不利になることがあります。

まとめ:借り換えが向かない人もいます

住宅ローンの借り換えは、我が家にとっては良い判断でした。年間約18万円の節約に加えて、団信の見直しと保険の整理まで波及効果がありました。ただし、借り換えが向かない人もいます。一般的な目安として、残債が1,000万円以下の方、残りの返済期間が10年未満の方、転職直後で審査に不安がある方は、諸費用を回収できない可能性が高いです。「手続きの面倒なことは絶対イヤ」という方にも、正直おすすめしにくいです。

それでも、私のように子どもの教育費と老後資金の板挟みで悩んでいる方は、一度シミュレーションしてみる価値があります。見積もりを見て固まるのは、私が先に経験済みです。固まったら、私を思い出して笑ってください。まずは、5分でできるオンライン診断から始めてみてください。そのうえで、諸費用を回収できるか、金利が上がったときに耐えられるかを、ご家族と一緒にじっくり確かめてほしいと思います。

※本記事は2026年6月時点の情報に基づいています。金利や諸条件は変動する可能性があります。変動金利には将来の金利上昇リスクがあり、返済額が増加する可能性があります。住宅ローンは長期の契約です。ご自身の収入状況やライフプランを踏まえ、無理のない範囲でご判断ください。

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この記事は、運営者(Ikuo)が自分自身で調べ、まとめた内容です。専門家による監修を受けたものではありません。より詳しい・個別の判断が必要な内容は、専門家や各サービスの窓口に直接ご相談ください。

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