医療保険 見直し シングルマザーの体験談|月3000円節約できた32歳の失敗と全記録

正直に言います。私、医療保険に入りすぎていました。入りすぎて、自分が何に入っているのか説明できないレベルでした。32歳、シングルマザー、5歳の娘がひとり。年収は280万円で、毎月の家計は「カツカツ」という言葉が履歴書を書いて面接に来るくらいカツカツです。「もし私が倒れたら娘はどうなるの?」という不安から、離婚後すぐに医療保険を2つも契約し、月の保険料は合計で約8,000円。当時は「これで安心」と胸を張っていたのに、気づけば安心を買うために今の生活が苦しくなる、という皮肉な状態になっていました。

いま、保険証券を前にして「うちも払いすぎかも…」と固まっている方へ。固まって当然です。娘さん、息子さんを守りたい一心で、あなたは何かしらの備えをしようとした人です。その気持ちは、少しも間違っていません。この記事では、そんな私が医療保険を見直して月3,000円ほど家計を軽くするまでを、恥ずかしい部分も含めて全部書きます。私の失敗を踏み台にしてください。踏まれ慣れています。

この記事でわかること(私の失敗つき)

  1. 「手厚ければ安心」で入ると、保険料が家計を圧迫することがある
  2. 高額療養費制度などの公的制度で、どこまでカバーされるのか
  3. 公的制度でカバーされにくい部分と、民間の医療保険の役割
  4. 見直しで保障が減るリスクと、健康状態による加入制限
  5. 見直しが向かない人も、確実にいる

※数字はすべて私のケースの目安です。保険料や制度の内容は、年齢・収入・加入先・お住まいの自治体、そして時期によって変わります。

入院したら安心…のはずが、貯金ゼロで気づいた保険料の重さ

離婚した直後の29歳のとき、「これからは私が娘を守らなきゃ」という一心で、知り合いの保険外交員さんに勧められるまま医療保険に入りました。入院日額1万円、女性特約、先進医療特約、がん特約…。「手厚い保障」という言葉の響きだけで、私の判断力はふにゃふにゃに溶けていました。気づけば保険を2つ契約し、月々の保険料は合計で約8,000円。そのまま3年も払い続けていたのです。

でも、冷静に考えてください。年収280万円なら、手取りは月18万円程度。そこから家賃、光熱費、食費、娘の保育料を払うと、残りは本当にわずかです。8,000円は、娘と2人で外食できる回数が月に2回以上は減る金額。我が家のエンゲル係数は、保険に外食を奪われていました。

決定的だったのは、昨年の冬です。娘がインフルエンザにかかり、私にもうつってしまいました。仕事を1週間休み、その月の収入は目に見えて減りました。病院代と薬代を払おうとして通帳を見たら、貯金がほぼゼロ。「入院したら日額1万円もらえる」保険には入っているのに、普段の医療費や生活費を払う余裕がない。これ、本末転倒では? と、ようやく気づいたのです。気づくのに3年。我ながら、反応速度がカタツムリの散歩でした。

保険は「もしも」のときのお守りです。でも、そのお守りを買うために「今」の生活が苦しくなっていたら、意味がありません。当たり前のことなのに、不安でいっぱいだった当時の私には見えていませんでした。不安なときは誰だって視野が狭くなります。それは弱さではなく、守りたいものがある人の自然な反応だと、今は思います。

公的制度を知らなかった私の大失敗

見直しを思い立って最初にやったのは、公的な医療制度を調べることでした。恥ずかしい話ですが、「高額療養費制度」の名前は聞いたことがあったのに、「なんか難しそう」「自分には関係ない」と思い込んで、ちゃんと調べていなかったのです。

高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費の自己負担に上限を設ける公的な制度です。私の収入の区分だと、調べた時点では保険適用の治療なら1ヶ月の自己負担上限は約57,600円でした(収入や加入している健康保険によって異なります)。つまり、仮に高額な手術を受けても、保険適用の治療であれば、窓口で最終的に払うのは月6万円弱で済む計算です。窓口での支払いを上限額に抑える仕組み(限度額適用認定証や、マイナ保険証での限度額の扱いなど)もあるので、運用は加入している健康保険に確認してください。

これを知ったとき、「じゃあ入院日額1万円の保険、いる?」という疑問が湧きました。仮に2週間入院しても、保険適用の範囲なら自己負担は6万円程度。日額5,000円の保険でも14日間で7万円。もちろんこれは単純な計算で、入院の長さや治療内容によって話は変わりますが、少なくとも私にとって1万円の保障は、お財布のサイズに合わないオーバースペックでした。

さらに、ひとり親家庭には、医療費を助成してくれる制度があります。自治体によって内容は大きく異なりますが、私の住んでいる市では、子どもの医療費は無料、私自身も1回500円程度の負担で済みます。公的支援を調べずに民間保険に頼りすぎていた自分が、ちょっと情けなくなりました。保険会社のCMは上手なので、つい「備えあれば憂いなし」と思ってしまうんですよね。CMのBGMにまで、財布の紐をほどかれていた気がします。

もちろん、公的制度でカバーされにくい部分もあります。

  • 入院中の食事代(自己負担分)
  • 差額ベッド代(個室などを希望した場合。高額療養費の対象外)
  • 先進医療の技術料(保険適用外で、高額になることもある)
  • 入院中の収入減少

私は、これら全部を医療保険でカバーしようとして月8,000円を払うより、必要な部分に絞って、浮いたお金を貯金に回すほうが現実的だと考えました。入院したとき、保険金が出るまでの生活費を貯金から出せなければ、結局困るからです。ただし、制度の内容や上限額は改定されることがあります。見直す前に、厚生労働省や加入している健康保険、お住まいの自治体の最新の情報を必ず確認してください。

FPさんに相談して気づいた「本当に必要な保障」

次に、無料の保険相談を利用して、ファイナンシャルプランナー(FP)さんに相談しました。最初は「無料って怪しくない?」と警戒していたのですが、ネット予約で近くのカフェに来てもらえて、娘を保育園に預けている間にサクッと相談できたのは助かりました(お茶代は自腹でしたが、必要経費ということにしています)。

そこで、FPさんに言われたのが「この特約、内容を説明できますか?」という質問です。私は、約款をほとんど読んでいませんでした。「えっと、その…手厚いやつです」と答えた瞬間の、カフェの空気の止まり方を、私は一生忘れません。

FPさんは笑わずに、こう教えてくれました。医療保険で備えるのは、公的制度でカバーできない部分を中心に考えるといい、と。具体的には、次の3点です。

  • 差額ベッド代:高額療養費の対象外
  • 先進医療費:保険適用外で数百万円かかることもある
  • 入院中の収入減への備え:ひとりで家計を支える身には切実

この視点で自分の保険を書き出したら、2つの保険のうち1つは、保障がほぼ重複していたことが判明しました。しかも、先進医療特約は両方についていたのです。同じ特約を二重にかけて、自分で自分に二度お守りを渡していたわけで、ご利益が倍になるわけではありません。

私が最終的に選んだのは、次の整理でした。

  1. 入院日額5,000円のシンプルな医療保険に一本化
  2. 先進医療特約は継続(月数百円程度で備えられるため)
  3. がん特約は外し、がんへの備えは別途検討する

これで月の保険料は約8,000円から約5,000円に。差額は月3,000円、年間で36,000円です。ちなみにFPさんは「保険は人生のお守りじゃなくて、経済的リスクへの対策ツールですよ」とも言っていて、その言葉が妙に心に刺さりました。お守りだと思うと手放せなくなるのは、人間の自然な心理だそうです。

正直に言うと、保障を減らすのは最初、とても怖かったです。「もし本当に病気になったらどうしよう」という不安は、今でもゼロではありません。FPさんの「不安を保険だけで解消しようとすると、保険料はどこまでも膨らみますよ」という言葉にハッとして、決断できました。保険は経済的なリスクへの備えであって、気持ちの安心だけを買うものではない。その線引きを意識してから、判断がしやすくなりました。

ただし、大切な注意点があります。

  • 保障が減る:日額を下げる、特約を外すということは、そのぶん出る給付金が減るということです。私の場合、がん特約を外したので、がんへの備えは別に考える必要がありました。
  • 健康状態による加入制限:私は持病がなく、新しい保険に問題なく加入できました。持病がある方や、過去に大きな病気をした方は、加入を断られたり、条件が付いたり、保険料が高くなったりする可能性があります。
  • 順番を間違えない:今の保険を解約する前に、新しい保険の審査を通過して契約が成立してからにしてください。解約が先だと、新しい保険に入れなかったとき、無保険になるおそれがあります。

医療保険を選ぶときの3つのポイント

私の経験から、特に大切だと思うポイントを3つにまとめました。

1. まず公的制度を調べる

高額療養費制度、ひとり親家庭への医療費助成、会社員なら傷病手当金など、使える公的な支援は意外とあります。「なんとなく不安だから」で民間保険に入ると、公的制度とかぶる部分にお金を払うことになりかねません。お住まいの自治体のホームページや窓口で、最新の内容を確認してみてください。

2. 「入院日額」だけでなく「一時金タイプ」も検討する

近年は入院期間が短くなる傾向があり、入院したらまとまった金額が受け取れる一時金タイプの商品もあります。ひとり親の場合、入院中に子どもを預ける費用や、退院後の生活を立て直す資金が必要になることも。日額タイプにこだわらず、自分の暮らしに合った形を比べてみるのがよさそうです。商品ごとに条件が違うので、内容は最新のものを確認してください。

3. 「安さ」だけで選ばない

ネットの保険は保険料が抑えられている商品が多い一方、保障内容を理解せずに選ぶと危険です。私は最初、月1,500円の激安医療保険に惹かれましたが、よく見たら入院61日目からしか保障されないタイプでした。そんなに長く入院することがあるのか、という話ですよね。安いものには、安い理由があります。約款は読みましょう。読まなかった人間が、自戒を込めて言っています。

ちなみに、見直しの直後、娘が「ママ、保険って何?」と聞いてきたので、「大人の課金アイテムだよ」と答えたら、「ガチャ?」と返されました。ある意味、間違っていないかもしれません。ただ、使わないで済むのがいちばんのガチャという点だけは、他にない特徴です。

浮いたお金の使い道と、緊急予備資金のこと

月3,000円の節約は、年間36,000円。「たったそれだけ?」と思われるかもしれません。でも、ひとりで家計を回している身にとって、この金額は小さくありません。

私は浮いたお金を、娘の教育費の積立に回すことにしました。ネット証券で、新NISAのつみたて投資枠を使い、月3,000円ずつインデックスファンドを積み立てています。もちろん、投資には元本割れのリスクがあります。娘が大学に進むのは10年以上先なので、そのころ少しでも増えていてくれたらうれしいな、という気持ちで続けています。無理のない金額で、というのがルールです。

もうひとつ、保険は万能薬ではないので、緊急予備資金として生活費の3ヶ月分を貯金することを目標にしています。私はまだ道半ばですが、保険料を見直したおかげで、少しずつ貯まるようになりました。通帳の数字が増えるたびに、娘に「ママ、今日機嫌いいね」と見抜かれています。

将来の入院より、今日のご飯。そう考えると、保険にかけすぎていたお金を「今の生活」と「子どもの未来」に回すほうが、私には合っていると思えるようになりました。もちろん、これは私の場合の話で、正解は人それぞれです。

医療保険の見直しが向いている人・慎重になったほうがいい人

ここまで読んで「自分も見直そうかな」と思った方もいるかもしれません。でも、見直しが向かない人もいます。

見直しを検討する価値がある人:

  • 何年も前に加入して、内容を一度も確認していない
  • 公的制度を把握しないまま、「とりあえず手厚く」で加入した
  • 保険料が家計を圧迫していると感じている
  • 同じような保障が重複していないか、気になっている

慎重になったほうがいい人:

  • 持病があり、今の保険に条件なしで入れている
  • 貯蓄が十分にあり、保険料が負担になっていない
  • 今の保障内容に納得して加入している
  • 古い保険に、今では入れない有利な条件がついている

特に最後の点は大切です。古い保険には、今は加入できない有利な条件がついていることがあります。一度解約すると元には戻せません。私の保険は3年前に加入した比較的新しいものだったので、見直しのデメリットは小さく済みましたが、全員がそうとは限りません。

まとめ:不安に振り回されず、自分に合った備えを

医療保険の見直しは、私にとって「不安との付き合い方」を考え直すきっかけになりました。公的制度を知り、自分に必要な保障を見極めた結果、月3,000円ほど保険料を減らすことができました。ただし、保障が減ること、健康状態によっては新しい保険に入れないことは、見直しの大きなリスクです。持病がある方や、今の保険に満足している方は、無理に変える必要はありません。

見直すかどうかも含めて、まずは無料の保険相談や自治体の窓口で「自分の場合はどうか」を確認してみてください。家計も、気持ちも、あなたが少しでも楽になる形で整いますように。浮いたお金で、娘とアイスを食べに行く。そんな小さな幸せのために、一度だけ保険証券を開いてみませんか?

※本記事は2026年10月時点の私の理解に基づいています。保険商品の内容や保険料、高額療養費制度の自己負担上限額、先進医療の対象、自治体の助成内容は、改定されることがあります。見直しの前に、必ず加入先の保険会社、健康保険、自治体などで最新の情報をご確認ください。保険の解約や乗り換えをおすすめするものではなく、最終的なご判断はご自身の状況に基づいて行ってください。

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この記事は、運営者(Ikuo)が自分自身で調べ、まとめた内容です。専門家による監修を受けたものではありません。より詳しい・個別の判断が必要な内容は、専門家や各サービスの窓口に直接ご相談ください。

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